嬉しい再会
2017.07.10

 ケアンズを第二の故郷とおっしゃってくださる日本人ご夫妻がいらっしゃいます。富澤さんご夫妻は、2011年の福島の震災でそれまで暮らされていた家を無くされました。私が初めてお二人にお会いしのは6年前。当時70歳前半のお二人は「自分達は先が短いけれど、未来のある子供や孫たちには安全に住める場所を確保してあげたい」とケアンズへの移住も検討されていて、私も不動産をいくつか案内させて頂きました。
 
ビザの問題等でケアンズへの移住は諦められましたが、ケアンズの日本人有志の方たちが福島の被災者への募金を目的に始めたお神輿作りに参加され、朗らかで明るく前向きなお二人は、「ケアンズに住んでいる私達は、この日本の非常事態に何もできない」と無力感に苛まれていた多くの私達日本人を、逆に励ましてくださいました。お二人はたちまち街の人気者となり、今ではお二人をケアンズの父、母と慕う在住日本人も少なくありません。
 
そんなお二人が今年もケアンズに里帰りされ、滞在中のホリデーアパートメントに、パウチのオーナー恵子さんと私を夕食にご招待してくださいました。奥様の心のこもった和食の数々は、どれも大変美味しく、またお二人のオーストラリア国内でのご旅行や日本での生活の様子などのお話を聞くのが楽しくて、夜遅くまでお邪魔してしまいました。

 今も震災の時のことが夢に出てくると仰る奥様、70年住み慣れた土地やご友人と離れる辛さは簡単に想像できるものではありません。それでも「震災の後、また新しい人生が始まった。ケアンズの人達に会えてよかった。ケアンズが私達を元気にしてくれた」と仰るお二人、その器の大きさに感服すると共に、お二人にはにいつまでもお元気で「第二の故郷ケアンズ」に帰ってきて頂きたいと心から思います。
 お二人と出会えた事に、そしてお二人に元気を与えたケアンズに暮らし、そのケアンズを不動産を通して多くの方にご紹介できる今の仕事に、感謝です。
 
 

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